「魔術師」(1:Magician)は、魔法使いのエネルギー。究極のコミュニケーションのカードです。
ソロ、孤高。
1は1でありながら、あらゆるもの「すべて」を含む。
無限と有限の現実との間の架け橋。
宇宙からのメッセージ、直感を降ろしながらも、それをすぐに現実にする人です。
では、早速ボイジャータロットにおける「魔術師」の細かい意味を見ていきましょう。
「魔術師」ポジティブな意味
- 頭がよく、感情表現も豊か
- 人を驚かせることに生きがいを感じる
- 変わったことをしたい。当たり前のことはしない
- 相手の希望がわかるためコミュニケーション能力が高い。
- サービス精神旺盛
- 創造的。宇宙の叡智も自由に操れる
- 夢を形にする能力に長けている。魔法のように現実にする
- みんなに「すごい」と言われたい。
- 才能の象徴。様々な分野で才能を発揮する
ネガティブな意味
- 人の要望が手に取るようにわかるため、相手を手のひらで転がすことに喜びを感じる
- 力を悪用するとペテン師、詐欺師になることも
- 人をおちょくるのも好き
- 本音を見せるのが苦手で、人に弱音を吐くことができない
- 平凡なことに対しては飽きやすく、やる気がでない
その他の意味(引く人の状況に合った意味)
- 恋愛において、このカードが出たら注意
- プライドが高く、自分の非を認めるのが苦手
- 才能豊かなため、挫折に弱い
- 仮面をかぶり続けなくてはいけないと思い込んでいる
- 自分が本当に何を望んでいるのかわからなくなる
このマジシャンのカードは、1のナンバーを持つ「輝き」「エクスタシー」「成功」「悟り」のカード、「発明家」「俳優」のカードとも関連しています。
そして10のカードとも関連があります。
それでは、カードの絵柄の解説をしていきたいと思います。
「魔術師」カードの絵柄について
中央には黄金のインカのマスク。
これこそがまさに才能の象徴であり、つけ外すことができます。
左目は地球。スピリチュアルを見つめている目。
右目は現実を表しています。
マスクの右下に、赤い、鳥が口を開けたような絵柄が見えます。
しかし、実はこれは花。
花なのに雄鳥に見えるというのが、まさに「奇術」を表しています。
マスクに向かって伸びている光の棒は魔法の杖。
左上から落ちてくるカップは、水が入っているはずなのにこぼれません。
まさに奇術。
マジシャンは変わったことがしたいのです。
マスクの上の花火は、「花火すらも魔術で打ち上げてしまう」のです。
それは、宇宙から祝福された0である、形のない魂だった「愚かな子ども」から、1の「魔術師」へ、具体的な物質、人へと姿を現したととらえます。
マジックという言葉は、力を意味する古来の「Magh」に由来します。
夢を現実にする能力
すべてのアイデアを形にし、現実に叶えていく力。
それは時に、奇跡とも言われます。
そんな能力を持っているのが、この「魔術師」というカードの意味なのです。
実際のリーディングでの意味
以下、「魔術師」のカードが出た場合の意味を解説します。
簡単な例を見てみましょう。
例1:一日一枚引きで占ってみました


あなたの中には、たくさんの才能が眠っています。思い出してみましょう。
子供のころ、褒められたことは何でしたか?
夢中でやっていたことは?
音楽、絵画、作文、水泳、図工、自由研究、暗算などなど。
そういえば料理も得意だった。裁縫もなかなか。
ものごとを覚えるのが得意だった。47都道府県の場所と名前はすぐに言える。
15代将軍の名前は全部覚えている。一度聞いた音楽は忘れない。
鶏肉の骨をキレイに食べるのを褒められた。牛乳は誰より早く飲める。
いつもクラスの子を笑わせていた。
なぜだかわからなけど、通りすがりの犬や猫に好かれる。
子供のころは、そういえばよく山に登っていた。
海で泳ぐと、この上なくリラックスできる。
よく、よーく考えてみると、自分自身が忘れていたり、気づいていない才能はたくさん眠っています。
大人になってしまって忘れていることも多いでしょうが、そろそろその才能を、開花させる時が来ているのかもしれません。
あなたの力を、世のため人のために役立てる時が来たのです。
奇跡を起こすためにどうすればいいのか、もっと深く考えてみましょう。
例2:あの人と付き合ってもいいですか?


「魔術師」というカードで示された彼(彼女)は、人の心を読むのが上手。
いつも先回りして、あなたを楽しませてくれるでしょう。
反面、自身の本音はあまり見せてくれないかもしれません。
弱みを見せるのも苦手なため、あなたが「どうしたの?」と訊ねても、大丈夫なフリをするでしょう。
あなたに対してあまり気持ちがない場合は、のらりくらりと交わし、気持ちをもてあそぶこともあるかもしれません。
どろどろとした重いつきあいより、風のような軽いつきあいを好むでしょう。
そんな相手の弱さをありのままに受け入れ、あなたにだけ彼(彼女)が本音を見せてくれるなら、本当の意味でのお付き合いができるでしょう。
最後に
「魔術師」のカードを読み解くとき、「才気溢れる天才」という一面がある一方で、「自分自身がすごくなくてはならない」という別の面が、プレッシャーとして重くのしかかっているように思えます。
他者に奇跡を求められるうちに、それが当たり前となり、知らず知らずのうちに自分自身を追い詰めている。
そしてたいていの魔術師は、その自覚がなく、風のように颯爽と奇跡を起こしていくのです。
しかし、できないとわかった物に対しては深入りせず、上を目指さないままに身を引いていきます。
それは常に軽やかで、かっこよくいるための処世術とも言えるでしょう。
もし「魔術師」が、何か本当に自分自身をかけて成長が求められることに出会ったとき。
そのときが、ウソである「奇術」をホントの「現実」に変えるための、本当の正念場なのかもしれません。
今回はボイジャータロットカードにおける「魔術師」の意味を解説しました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
コメント